アメ車にはマニュアル車がありません。なぜならアメリカでは運転免許を取る際にマニュアルの練習が全くないからです。アメリカでは、それぞれの州の運輸局が道路交通法や道路車両運送法について、独自の法案を持っています。そのため、州によって運転免許取得の条件が大きく違います。ただし、免許の取得方法は、筆記試験と実車による走行試験をします。この内容はアメリカ国内で共通です。

走行試験で使用する車は親や友達の車でOK

走行試験では各州の運輸局に自分で車を持ち込んで試験に臨みます。運輸局が準備する車両はなく、友達や親から車を借りてきてそれを試験に使います。これらの車はほぼ100%オートマティック車です。また、アメリカには基本的に教習所はありません。ドライビングレッスン業者はいるものの、ほとんどの人は親が隣に乗って練習をします。日本で一発チャレンジに挑戦するドライバーはまれで、合格することが極めて難しいのは周知のとおりですが、それと比べるとアメリカの運転免許試験は寛容であるといえます。ちなみに、運転免許試験のために、受験者が借りてくる車がほぼ100%ATなのは、アメリカで販売されている車のほとんどがマニュアル車ではないからです。

アメ車の代表シボレーもオートマティック仕様

アメ車と言えばシボレーや商用と常用の2通りの使い方ができるフルサイズピックアップトラックフォードなどが有名ですが、ボディサイズが大きい車もマニュアル設定がありません。また、乗用車でもトヨタ、ホンダなども基本的にマニュアル設定はありません。さらにアメリカ人が好むドイツ高級車でもマニュアル設定はありません。

アメリカではオートマティック車が当たり前の社会になっている

日本でもマニュアル車設定がない車が多くなっていますが、地方に行けば、70代、80代の高齢者が軽トラックのマニュアルを巧みに操作している光景を目にできます。その一方でアメリカでは、高齢者は当然運転が楽なオートマティック車に乗るのが当たり前になっています。アメリカは国土が広くゆったりドライビングすることが一般的になっています。また、アメリカでは合理性を求められます。つまりどんな大きな車だろうが誰でも運転できなければ意味がないという発想です。車に限らず合理性を求める国民性も相まってオートマティック車が普及したのでしょう。ただ、手先が器用な日本人からすると、合理性よりも「操作」しているという実感を求めたくて、新車でも中古車でもマニュアル仕様車の人気が高いのです。